今回の例会では、QuaSTomが目指すゴールを達成するための具体的な施策を検討することがテーマでした。今後の対策を幹事会メンバーだけで検討するのではなく、会員のみなさんと改めてゴールや施策が共有できるように会員有志を交えて検討することになりました。
具体的には、一昨年の例会で鷲崎先生に講演いただいたGQM + Strategyを利用して検討します。まず2年前に再度明確化したQuaSTomのゴールを確認しました。
 ■ゴール:「ソフトウェアを高品質にするための、方法論、ツール、プロセス、人への対応等について、会員が気付きを得て持ち帰り、
      活用できるような(成長する)場にする。」

 しかし、このゴールの中にはいくつかの要素が含まれているため、具体的な対策を検討する上でサブゴールを設けることにしました。
 ■サブゴール1:ソフトウェアを高品質にするための、方法論、ツール、プロセス、人への対応等について気づきを得て(Get)
 ■サブゴール2:持ち帰り会員自らが活用できる形に変換し活用(Apply)
 ■サブゴール3:経験を共有する(Give)

 このサブゴールを与件として3つのグループに分かれ具体的な検討を行うことにしました。検討では各サブゴールに対してQuestion、Metricsを検討し、サブゴールからStrategy(実際には施策レベルですが)を導きます。サブゴールからStrategyを導く際、Context(真実であるという十分な証拠が存在する適用環境の実際の特性)やAssumption(適用環境に関する不確かな特性もしくは前へ進めるためにおこなった推測)を明確にすることが必須です。そして、そのStrategyを達成するために、さらに下位のゴールを設定し、それぞれについてQuestion、Metricsを検討する・・・ということを繰り返します。

 グループ検討の結果、参加者はGQM+Sの理解は深まったとのことでした。今後は、その上でGQM+Sを完成させるためにさらに検討を重ね、8月21日の次回例会までには明確にすることにしました。

 なおグループ検討のあとに行われた全体議論の中で、結局QuaSTomの価値は過去数十年積み重ねた例会や分科会での知見ではないのかいうことが共有されました。そのため、今年度からQuaSTomで検討された現場に根差す知見を振り返ってまとめ直し、さらに今後取り上げる新しい技術、ノウハウも加えた形でまとめていくことにしました。(このまとめをQuaSTom Madeと呼ぶことにしました。)ぜひご期待頂きたいと思います。